近年、外国人労働者が増えている事を受け、賃金問題が目につきます。
外国人労働者の賃金低下や安い理由は、
・そもそもの給与水準
・技能実習生制度などの悪用
・年功型賃金の蔓延
などが挙げられます。
更に、東京商工リサーチ調査で最低賃金以下で外国人労働者を働かせている企業が日本全国にある事が発覚しています。
日本人と外国人労働者の間で差が生じる事も問題とされ、
今後増えていくであろう外国人労働者の労務環境や、就労環境を整えていく必要があります。
この記事では、外国人労働者の賃金が安い理由についてまとめてみました。
外国人労働者が日本で増える要因・賃金問題
外国人労働者が日本で増える要因としては以下の事が考えられます。
・「高度外国人材」「留学生」の推進
・技能実習制度による実習生の受け入れ推進
・「永住者」や「日本人の配偶者」などの在留資格を持つ方々が、日本で就労
人手不足問題を解決する為に外国人労働者が日本に来てくれる事は必要だと考えられますが、外国人労働者の賃金が安くなる事が問題となっています。
それでは、外国人労働者の賃金が安くなる理由についてみていきましょう。
外国人労働者の賃金が安い理由3選
外国人労働者の賃金低下が横行しています。
外国人労働者の賃金が安くなる理由は一体何なのでしょうか。
・給与水準
・技能実習制度
・年功型賃金問題
3つの賃金低下の理由について解説していきましょう。
給与水準
https://www.bk.mufg.jp/report/insasean/AW20170515.pdf
三菱UFJ銀行のアジア・オセアニア各国の賃金比較データです。
一般工の月額賃金で日本の横浜が2位と外国と比較して賃金が高いという事がわかります。
こちらのデータから国内労働している外国人労働者国別
・中国人が372,263人(29.1%)
・ベトナムは240,259人(18.8%)
・フィリピンは146,798人(11.5%)
という事がわかります。
日本はアジア各国において賃金が高い国という認識の為に外国人労働者が増える傾向にあります。
また、その中でも比較的賃金の低い国から就労に外国人労働者が増えている傾向にあります。
外国人技能実習制度
日本の企業において発展途上国の若者を技能実習生として迎え入れ、
実務を通して実践的な技術、知識を学び母国に持ち帰り経済発展に役立ててもらう制度があります。
しかし、外国人労働者の技能実習制度を逆手にとってコミュニケーション能力やコネクションが無い事をいい事に低賃金で働かせる企業が多いのが現状です。
実際に私もとある技能実習生と話した事があります。
親御さんは母国でお金を掛けて日本語学校に入れてくれ、そこでは日本の企業がスカウトに来て技能実習生として向かい入れるという事です。
しかし、外国人労働者である彼らはスカウトに来た社長に感謝しています。
それは情報を知らないからだという事を感じました。
知らない事が幸せなのか、どうなのか、葛藤はあります。
しかし、本来であれば同じ労働力で日本で働いているのであれば法に乗っ取った給料を受け取るべきです。
それが母国に仕送りできる金額になるわけなので、安く使えるから外国人労働者を使うという経営的観点と同じ労働力で法律でも定められている同一労働同一賃金に乗っ取るべきかという葛藤が正直あります。
→外国人労働者の最低賃金はいくら?2種類の制度と未払い解決策!
事実、単純労働を目的に外国人労働者が就業する事は法律上禁止されています。
しかし、本来は母国に技術や知識を持ち帰ってもらい役立ててもらう意識を持たねばならないのですが、単純労働として外国人労働者を使っている企業が多いのも事実です。
原因は線引きが難しいところから体系化と管理ができないところにあると考えられます。
年功型賃金
外国人労働者や転職を意識している若手社員は、職務給を望んでいる傾向にあります。
日本でも問題視されていた
・同一労働同一賃金の考え方
・年功型賃金の改廃
・職務給の重視
従来から問題視されていた契約社員やパート社員などの非正規社員と正社員の格差問題についてですが、能力や成績の有無に関わらずに体裁で左右されてしまう待遇や給与によってポテンシャルの高い社員が育たない現状がありました。
海外では仕事内容や責任度合い、能力に応じて変わる職務給がベースとなっている為に外国人労働者の中では日本の働き方に違和感や疑問は付き物かもしれません。
結果的に非効率で人を育てない年功型賃金は崩壊し、同時に終身雇用の崩壊も証明されつつあります。
人材不足が大きな問題となっている為に外国人労働者に注目が集まっている昨今、外国人労働者の賃金低下や賃金が安い理由というものを淘汰しなければなりません。
まとめ
日本国内で就労していれば、国籍問わず法律、保険などの国の社会保障の対象になります。
外国人労働者は人手不足の業界にとってとても貴重です。
この国際社会では国境を超えて協力し合って助け合う必要性を感じます。
その中で外国人労働者の賃金低下問題や安い理由を明確にし開演しなければなりません。
賃金についてのご相談もできる環境を徐々に整えていきます。
是非、サイトをブックマークしていただければ幸いです。
外国人労働者の差別問題については、
こちらの記事でまとめてありますので合わせてお読みください!
→【転職王】外国人労働者の賃金問題4選!実態をわかりやすく解説