ソース元:厚生労働省「出入国管理統計」出入国管理庁より大和総研作成
2022年1月28日、外国人雇用状況の届出状況が厚生労働省により発表。
2021年10月末時点で172.7万人と前年比0.2%増加。
これを受け、中小零細企業では賃金について不当な支払いをしている所も増えているのが現状です。
・外国人労働者の最低賃金問題
・外国人労働者の賃金格差
・外国人労働者の賃金が安くなる理由
・外国人労働者の賃金に関する法律
・税金問題
など外国人労働者の賃金実態についてわかりやすくまとめてみました。
<外国人労働者の最低賃金はいくら?>
ソース元:厚生労働省令和2年賃金構造基本統計調査【結果の概況】
外国人労働者の賃金は、大きく分けて
・専門的、技術的分野
・特定技能
・永住者、定住者、日本人の配偶者などの身分に基づくもの
・技能実習
・その他(特定技能、留学以外の資格外活動)
の5種類に分類されます。
それぞれ賃金水準は違いますが相対的に日本人の平均賃金額と比較すると低く感じられるのは事実です。
理由としては、急増している外国人労働者の給料は、年齢、勤続年数から日本人などの一般労働者と比較すると水準が低くなるからです。
とはいえ、外国人労働者といえど日本で働く以上「同一労働同一賃金」など日本の法律が適用されます。
つまり、技能実習生で教育が必要だったとしても最低賃金を下回る事は許されませんし、違反をすると罰則もあります。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の最低賃金はいくら?2種類の制度と未払い解決策!
<外国人労働者はなぜ賃金格差があるの?>
外国人労働者の賃金格差については、
・言語によるコミュニケーション難
・離職率が必然的に上がる
など諸々ありますが解決策、対策により人手不足の業界にとっては非常に貴重な労働力となります。
私自身も実際に外国人労働者の方と接し、家族の事や心持ちを聞く内に感性を刺激されました。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→【転職王】外国人労働者の賃金格差理由って何?解決策や対策5選!
未払いの解決策
外国人労働者との間で取り交わす賃金に関する契約は、合意が必須です。
例えば雇用条件通知書や雇用契約書などでしっかり書面で契約を交わす必要と、
いい加減に言いくるめられないように第三者に仲介に委任して入ってもらう事も必要かと考えられます。
何よりも外国人労働者、日本人労働者関係なく適切な給料、条件を提示し良好な関係を築くべきです。
日本人でも同じ事が言えますが、給料や条件はセンシティブな内容でもある分しこりが残ったままでは様々な争いとなる要因となります。
賃金格差の解決策・対策
外国人労働者の給与が最低賃金を上回っていたとしても、
日本人と比較して著しく賃金格差がある場合は在留資格を取得できない場合があります。
最低賃金以上を支払わない場合は雇用者に罰則が適用されます。
最低賃金には、
地域別最低賃金
産業別最低賃金
と別れていてそれぞれに罰則は違っています。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の最低賃金はいくら?2種類の制度と未払い解決策!
<外国人労働者の賃金が安い理由>
厚生労働省の調査によると、外国人労働者の賃金が安い理由として勤続年数が浅くなってしまうからという要因が見られます。
一部で最低賃金を下回るという違法な事例も出てきています。
外国人労働者の母国の収入に比べると日本の賃金が多い場合がほとんどです。
離職
外国人労働者の賃金が著しく低い事で離職が増える事も問題視されています。
インターネットなどの普及もあり、近年の情報化社会では労働者にも情報によって賃金格差を知り得る機会が増えています。
最低賃金を下回る事や不遇な待遇などで情報弱者を狙った悪徳な企業もブラック企業の烙印を押されてしまいます。
ちなみに最低賃金を下回る金額は労働契約上無効となります。
つまり企業は最低賃金との差額を支払わなければならない義務があります。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の最低賃金はいくら?2種類の制度と未払い解決策!
風評被害
最低賃金法違反などにより、外国人労働者も二次被害を出さない為に情報提供をする可能性も高くなります。
劣悪な条件により離職せざるを得ない状況となり、再就職も見つけられない場合マスコミに情報提供するなどレピュテーションリスクが高まります。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→【転職王】外国人労働者の賃金が安い理由は?賃金低下の問題3選!
<外国人労働者の賃金についての法律>
外国人労働者といえど日本で働く以上「同一労働同一賃金」「最低賃金法」など日本の法律が適用されます。
<外国人労働者の税金>
外国人労働者にも税金は課せられます。
外国人労働者は大きく分けて以下の2種類に分けられます。
1年以上日本に居住している人=居住者
居住者以外の人=非居住者(ワーキングホリデー、インターンなど)
また、更に居住者は以下の2種類に分けられます。
過去10年間で日本に住所、居所を有していた期間5年以上=永住者
5年以下の場合=非永住者
いずれも5%~40%の源泉徴収がされます。
課税される範囲としては、
・永住者
→全ての国内所得、海外所得
・非永住者
→全ての国内所得、海外所得(日本国内で支払われた、日本国内へ送金された海外所得のみ)
・非居住者
→原則「租税条約」により免税適用がある場合を除き所得の20.42%が源泉徴収対象
国によっては、給与から控除される天引きの制度が無い国もある為にトラブルになりやすいです。
その為に、セミナーや説明会などを義務化するなどして外国人労働者に対して説明の機会を設ける事が大切になってくると考えられます。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の賃金についての法律6選!税金の免除・滞納まとめ
税金免除
日本在中であれば外国人労働者であれど社会保険や税金に関しても条件は原則的に同じです。
税金免除の条件などに関しても基本的には同じですが、
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の賃金についての法律6選!税金の免除・滞納まとめ
税金滞納
外国人労働者の税金滞納についても日本人同様罰則があります。
詳しくは、こちらの記事に書いていますのでチェックしてみてください!
→外国人労働者の賃金についての法律6選!税金の免除・滞納まとめ
<まとめ>
この記事では、外国人労働者の賃金についてわかりやすくまとめさせていただきました。
その中でも、
・賃金金額
・賃金格差
・賃金格差の解決策や対策
・税金対策や滞納について
など基本的には日本人と同じように適用されるものばかりだというお話もさせていただきました。
詳しくは各リンクを確認していただければ幸いです。